夏休み。それは、自閉症児の親にとって「学校」という最大のルーティンが消える約40日間です。
予定が崩れると癇癪になる息子と、5年以上向き合ってきたわが家が、夏休みをどう回しているか。1日のタイムテーブルと、崩れやすい2つのポイントへの正直な向き合い方を書きます。
わが家の夏休み・1日のルーティン表

| 時間 | やること |
|---|---|
| 7:00頃 起床 | トイレ→着替え→朝ごはん→歯みがき(早い日は5時起きのことも) |
| 午前 | 休憩 → 夏休みの宿題+家庭の課題 → お庭プールなど体を動かす時間 → 休憩 |
| 昼 | 昼ごはん → 課題の続き |
| 午後 | おでかけ(放デイ・公園など) → 課題の続き |
| 夕方〜夜 | お風呂 → 晩ごはん → 休憩 |
| 21:00 | 就寝 |
ポイントは、「学校の代わりになる柱」を毎日同じ位置に置くことです。わが家の場合は「宿題+課題」の時間。これが毎日同じリズムで来るだけで、1日の見通しがぐっと立ちやすくなります。
崩れポイント①|「思っていたのと違う」の癇癪
夏休みに一番増えるのがこれです。
「ここに行くと思っていたのに、行かない」——自分の想定と現実が違ったとき、息子は癇癪になります。学校がある時期は毎日が同じ流れなので起きにくいのですが、夏休みは予定がイレギュラーだらけ。癇癪の火種だらけです。
わが家の方針は、意外かもしれませんが——ルーティン崩しを、あえて経験させるです。
予定変更を全部避けて完璧なスケジュールを守り続けると、たしかに癇癪は減ります。でもそれでは「予定が変わっても大丈夫」という力が育ちません。世の中は、予定どおりに動かないので。
だから夏休みは、むしろ「そんな日もある!」を教えるチャンスだと考えています。小さな予定変更を経験させて、少しでも受け入れられたら、すかさず褒める。ABAで5年やってきた、いつものやり方です。
そのために、外出の予定はあえてランダムに入れています。毎回同じ曜日・同じ場所にしない。「今日はここに行くんだ」というイレギュラーそのものに、少しずつ慣れてもらうためです。
▶ わが家の家庭療育の記録 → ABA療育で伸びたこと・伸びなかったこと|5年間続けた母親の正直な記録
崩れポイント②|酷暑の夜は、睡眠が崩れる
もうひとつが睡眠です。
酷暑の夜は寝つきが悪くなり、そして一度起きてしまうと、なかなか寝付けません。5時起きになる日もあります。
睡眠は、わが家が5年以上向き合い続けてきたテーマです。以前は夜中に何度も起きる日々でしたが、今は以前よりかなり眠れるようになりました。だから現在の対策は「環境の調整」が中心です。エアコンで室温を低めに保ち、部屋をしっかり暗くする。
それでも酷暑の夜に崩れる日はあります。そういう日は「失敗」にしません。5時に起きてしまった日は、そういう日として1日を早めに回す。午前中にプールでしっかり体を動かして、夜の眠気につなげる。それで十分だと思っています。
お庭プールが、夏の最強アイテム
夏休みのわが家を支えているのが、お庭プールです。
外出先のプールはハードルが高い日でも、お庭なら本人のペースで入れて、待ち時間も人混みもありません。体力をしっかり使えるので、昼の課題への切り替えも、夜の寝つきにも効いている実感があります。
それから、暑すぎて外に出られない時間帯の室内アイテムはこの3つです。
- 「アンパンマンをさがせ」の絵本——探し絵は指差しと注視の練習にもなって、静かな時間がもちます
- キッズタブレット
- アプリのゲーム
▶ わが家で実際に使ってきた療育グッズのまとめはこちら → 自閉症児に本当に使ってよかった療育グッズ10選
放デイは「夏休みの命綱」
午後のおでかけ枠には、放課後等デイサービスも入ります。長期休み中の放デイは、子どもにとっては安心して過ごせる場所、親にとっては息をつける数時間。わが家の放デイの選び方と正直な考え方は、こちらにまとめています。
▶ 放課後等デイサービスの選び方|重度自閉症のわが家が「成長を期待しない」と決めた理由
わが家が大切にしている3つのこと
- ① 毎日の「柱」になる時間を決める——わが家は午前の宿題+課題。毎日同じ位置にあることが、1日の見通しになります
- ② 予定変更も「経験」として少しずつ練習する——外出をあえてランダムに。受け入れられたら褒める
- ③ 崩れた日は責めない。翌日に戻れば十分——5時起きの日も、課題が飛んだ日も、「そんな日もある!」
まとめ|完璧な夏休みは、目指さない
タイムテーブルを書いておいてなんですが、この通りに回る日ばかりではありません。
癇癪の日もある。5時起きの日もある。課題が全部飛ぶ日もある。
それでも「柱の時間」が毎日同じ場所にあれば、崩れた日も翌日には戻ってこられます。そして予定が崩れた日は、「そんな日もある!」を教えるチャンス。
完璧な夏休みではなく、戻ってこられる夏休み。それがわが家の目標です。同じように長い夏を過ごしているご家庭の、何かのヒントになれば嬉しいです。
※本記事は個人の体験に基づくものです。お子さんの特性に合わせて、無理のない範囲で参考にしてください。


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