「就学相談って何を聞かれるの?」「支援級と通常級、どう選べばいいの?」と不安な方へ。
わが家の息子は折れ線型自閉症(6歳時の田中ビネーでIQ35・重度判定)。就学相談を経て、通常級+支援という道を選びました。
私は元教員(通常級も特別支援も経験)で、今は保護者。両方の立場から、就学相談のリアルと後悔しないための準備を書きます。
わが家の結論|なぜ「通常級+支援」を選んだか
ABA療育を5年続けて、息子が一番伸びたのは模倣力でした。「学ぶ」の語源は「まねぶ」——人を見て学ぶ力が、彼の一番の武器になっていたんです。
だから、まねる相手がたくさんいる環境で学ばせたい。それがわが家の願いでした。
目指す頂上は同じでも、登る道は子どもによって違う。彼に一番合う道を選びながら登る——それがわが家の就学の考え方です。
就学相談の流れ(一般的なスケジュール)
- 年中の冬〜年長の春: 自治体に申し込み(わが家は前年度の3月に申し込みました。早めに動いて正解でした)
- 夏〜秋: 保護者面談・子どもの行動観察・発達検査
- 秋〜冬: 就学支援委員会の判定 → 結果通知
- 冬: 学校見学・最終決定
※自治体で時期・呼び名が異なります。年長になってからでは間に合わない準備もあるので、年中のうちから情報収集を始めるのがおすすめです。
わが家の就学相談レポ
面談で聞かれたこと
一番はっきり聞かれたのは志望校。そして、保護者としての願いや思いを伝える時間がありました。
「何を聞かれるか」より、「何を伝えるか」を準備していく場だった、というのが正直な感想です。
行動観察でのソラの様子
心理士さんが息子にいろいろ話しかけてくれましたが、反応がないことが多く、私が代わりに答える場面が大半でした。
それでも、パズルや模写の課題は頑張っていました。そして何より、最後までほとんど座っていられた。ABAで積み上げてきた「座る力」が、こんなところで生きるのかと思いました。
判定と、親の意向
わが家の場合、「判定と親の希望がぶつかる」という構図にはなりませんでした。親の思いや願いを伝えたら、応援してくれたという感覚です。
ただしこれは自治体や学校の体制にもよります。だからこそ、次の準備が大事になります。
やってよかった準備|この2つだけは必ず
① 「どの道に、なぜ進みたいのか」を自分の中で整理しておく
就学相談は、思いを聞いてもらえる場です。でも、その思いが自分の中で整理されていないと、伝わりません。「うちの子はこういう力が育っている。だからこの環境で学ばせたい」——ここまで言葉にしておくと、面談の質が変わります。
② 否定されたときの「返し方」も考えておく
希望と違う判定や助言をされる可能性は、誰にでもあります。そのときに感情的にならず、「では、こういう支援があれば可能でしょうか」と返せるように準備しておく。わが家は使わずに済みましたが、このお守りがあるだけで面談に落ち着いて臨めました。
元教員として伝えたい「3つの選択肢の本当の違い」
通常級(+通級・加配): 定型発達の子どもたちの中で学ぶ。刺激が多く伸びる子もいれば、しんどくなる子も。支援の量は学校・自治体の体制に大きく左右される。
特別支援学級: 少人数で個に応じた指導。交流級との行き来ができる学校が多い。学校によって雰囲気の差が大きいので見学必須。
特別支援学校: 専門性が最も高く、生活スキルまで含めた教育。一方で定型発達の子との接点は減る。
教員として現場を見てきた実感では、「どこが正解」ではなく「その学校のその体制と、その子の今の力の組み合わせ」で決まります。だから見学と質問が何より大事です。
見学のとき、これだけは聞いてほしい質問リスト
- 支援員・加配の先生は毎日いますか?(週何日・何時間?)
- 癇癪やパニックのとき、どこでクールダウンできますか?
- 連絡帳や写真など、学校での様子を知る手段はありますか?
- 通級はどのくらいの頻度で受けられますか?
まとめ|就学相談は「審査」ではなく「伝える場」
入学から数か月経った今、息子は学校で、プールに初めて入れました。一度失敗した心電図も、保健の先生と練習して測れました。給食も少しずつ食べられるようになっています。
あの就学相談で伝えた「願い」は、少しずつ、現実になっています。
▶ 学校生活の記録 → 幹細胞治療から1年|プールに入れた日、心電図が測れた日
▶ 就学と同時に確認したいお金の制度 → 特別児童扶養手当はいくら?2026年度の金額・申請方法を自閉症児の母が体験談で解説
▶ 放課後の居場所はどう選ぶ? → 放課後等デイサービスの選び方|重度自閉症のわが家が「成長を期待しない」と決めた理由
▶ 入学までに使ってよかったもの → 自閉症児に本当に使ってよかった療育グッズ10選
▶ 「座る力」を育てたABAの記録 → ABA療育で伸びたこと・伸びなかったこと
※本記事は個人の体験に基づくものです。就学制度の詳細はお住まいの自治体・教育委員会にご確認ください。


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