特別児童扶養手当はいくら?2026年度の金額・申請方法を自閉症児の母が体験談で解説

自閉症と暮らし

「特別児童扶養手当って、うちももらえるの?」「軽度だと無理なんじゃない?」と調べている方へ。

自閉症の息子を育てるわが家は、実際に特別児童扶養手当を受給しています。申請当時、息子は愛の手帳4度(軽い方の判定)。正直「通らないだろうな」と思いながらの申請でした。

制度の説明と、申請してみて分かったリアルを正直に書きます。

結論|特別児童扶養手当はいくら?(2026年度)

等級 月額(令和8年4月改定) 年額の目安
1級(重度) 58,450円 約70万円
2級(中度) 38,930円 約46万円

支払いは年3回(4月・8月・11月)、4か月分ずつまとめて振り込まれます。

※金額は物価に応じて毎年改定されます。最新額は必ずお住まいの自治体ページでご確認ください。

特別児童扶養手当とは

精神または身体に障害のある20歳未満の子どもを育てる父母等に支給される国の手当です。療育手帳や身体障害者手帳がなくても、診断書で認定される場合があります。所得制限があります。

わが家の場合|「愛の手帳4度」でも申請してみた

申請したのは、息子が2歳11か月のとき。

きっかけはブログやSNSでした。同じくらいの歳の子や、少し上の学年の子が申請しているのを見て、「うちも出せるのかな」と知ったんです。

ただ、当時の息子の判定は愛の手帳4度。軽い方の判定だったので、正直「うちは通らないだろうな」と思っていました。

診断書は、通っていた療育センターで書いてもらいました。費用は3,000円くらい。

結果が来るまでは、結構待ったイメージがあります。

——でも、通りました。

そしてもうひとつ、伝えたいことがあります。申請時は軽い判定だったわが家の息子ですが、5歳5か月のときの発達検査(田中ビネー)ではIQ35、重度の判定に変わりました。

子どもの判定は、年齢や検査によって変わります。「今は軽いから」で立ち止まる必要はない——それがわが家の実感です。

だからこの記事で一番伝えたいのはこれです。「手帳の判定が軽いから無理」と、自分で決めて申請をやめないでください。特児の認定は手帳の等級と直結しているわけではなく、診断書に書かれた生活の困りごとの程度で判断されます。

特児を、わが家は何に使っているか

正直に言うと、かなり助かっています。

自閉症育児には「普通の育児ではかからないお金」が、静かに積み重なっていくからです。わが家の場合はこんな感じでした。

  • 療育費・ABA教材: 知育玩具、絵カード、ラミネート印刷、書籍代
  • サプリメントや、当時はオムツ代
  • 「彼ならでは」の急な出費: 壁の落書きや汚してしまった壁の修繕、処分せざるを得なかったタオルの買い足し
  • お店での「お買い上げ」: スーパーで豆腐を触って落として水浸し→お買い上げ。ラップの上からお肉をむにゅっ→お買い上げ。こういう日が、普通にあります

ひとつひとつは小さくても、積もると家計にじわじわ効いてくる。特児はその部分を支えてくれています。

特別児童扶養手当の所得制限|「年収」ではなく「所得」で判定されます

「特別児童扶養手当 所得制限」で調べている方が一番知りたいのはここだと思うので、表にまとめます。

ポイントは3つ。①判定されるのは年収ではなく所得(収入から給与所得控除や社会保険料控除などを引いた後の額)②受給者本人と、配偶者・扶養義務者で限度額が別③扶養親族の人数で限度額が上がる、です。

扶養親族等の数 受給者本人の所得 配偶者・扶養義務者の所得
0人 4,596,000円未満 6,287,000円未満
1人 4,976,000円未満 6,536,000円未満
2人 5,356,000円未満 6,749,000円未満
3人 5,736,000円未満 6,962,000円未満
4人以上 1人につき+380,000円 1人につき+213,000円

たとえば夫婦と子ども2人の家庭で、受給者がお母さん(所得が低い方でも申請可)、というケースでは、お母さん本人の所得と、お父さん(配偶者)の所得のそれぞれが上の表以内かどうかで判定されます。

大事なのは、所得制限を超えた年があっても受給資格そのものは消えないこと。その年度の支給が止まるだけで、翌年に所得が下がれば支給は再開されます。「うちは収入があるから無理」と申請自体をあきらめる前に、所得(源泉徴収票の給与所得控除後の金額から、さらに各種控除を引いた額)で一度確認してみてください。

※限度額には老人扶養親族などの加算もあります。正確な判定はお住まいの自治体窓口で確認できます。

所得制限に「近い」家庭へ|残業が増えそうなとき、どう考えるか

受給が決まった矢先に「今年は残業が増えて、所得制限を超えそう」——実はよくある悩みです。考え方の順番を書いておきます。

① まず、超えても資格は消えません。その年度の支給が止まるだけで、翌年の所得が限度額内に戻れば再開します。「超えたら終わり」ではないので、収入を無理に抑える判断を急がなくて大丈夫です。

② 判定は「所得」なので、控除で下がります。給与所得控除・社会保険料控除のほか、iDeCoの掛金(小規模企業共済等掛金控除)、医療費控除、生命保険料控除なども所得から引かれます。「年収は超えているけど、控除後の所得なら限度額内」というケースは珍しくありません。

③ 数字で比べる。手当は2級で年約46万円、1級で約70万円。残業や昇給で増える手取りと、手当の年額を並べて、どちらが家計にとって大きいかを一度計算してみてください。iDeCoで所得を下げる場合は、掛金が60歳まで引き出せないお金になることも合わせて考えます。

④ 迷ったら、自治体の窓口で試算を頼む。源泉徴収票を持っていけば、「この所得なら今年度はどうなるか」を教えてもらえます。自分で計算して悩むより、ここが一番早いです。

※税・控除の扱いは家庭ごとに異なります。iDeCoなどの判断は、税理士やFPなど専門家への確認をおすすめします。

申請の流れ(5ステップ)

  1. 市区町村の窓口(子育て支援課・障害福祉課など)に相談
  2. 所定の診断書用紙をもらい、医師に記入を依頼(わが家は療育センターで約3,000円)
  3. 戸籍謄本・振込先・マイナンバー等と一緒に提出
  4. 都道府県の判定(結構待ちます。1〜2か月以上かかることも)
  5. 認定されれば申請月の翌月分から支給

知っておきたい3つのこと

① 有期認定(更新)があります。2年ごとなど期限付きの認定が多く、更新時も診断書が必要です。

② 所得制限があります。扶養人数によって限度額が変わるので、共働き家庭は事前に確認を。

③ 「うちは軽いから無理」と自分で判断しないこと。愛の手帳4度だったわが家も通りました。まず窓口に相談してみてください。ダメ元の申請にかかるのは、診断書代と少しの手間だけです。

まとめ

療育にはお金がかかります。わが家もABAの書籍・教材、そして幹細胞治療と、決して軽くない出費をしてきました。

使える制度は、遠慮なく使っていい。それが正直な気持ちです。

わが家では特別児童扶養手当だけでなく、ABA療育の記録や、家庭で本当に使ってよかった療育グッズも実体験としてまとめています。

▶ 療育にかかったお金の話 → ABA療育のデメリット|費用の負担は想像以上だった

▶ わが家が使ってきた療育グッズ → 自閉症児に本当に使ってよかった療育グッズ10選

▶ 就学に向けた準備の記録 → 自閉症の就学相談レポ|通常級+支援を選んだ元教員ママが流れ・質問・準備を解説

▶ 受給者証で利用できる放デイの選び方 → 放課後等デイサービスの選び方|重度自閉症のわが家が「成長を期待しない」と決めた理由

※本記事は個人の体験と公開情報に基づくものです。認定基準・金額・必要書類は自治体や時期によって異なります。必ずお住まいの自治体にご確認ください。

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