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今、どうにかしたい。どうにかしてあげたい。
そう思いながら、もがいているご家族へ。
あなたは一人じゃない。私も、その一人だ。
これは、正解のない発達に懸念のある子の子育て。暗闇の中にいた私を変えた、私と彼と愛する家族の物語だ。
結論|ABA療育のデメリットを先にまとめると
5年以上続けて感じたABA療育のデメリットは、主に次の5つです。
- 親の負担が非常に大きい(そして、孤独)
- 始めた直後、一時的に癇癪が増えた
- 家庭での再現(般化)が難しい
- 睡眠や排便、多動などABAだけでは改善しない課題もある
- 費用の負担が想像以上にかかる
そして何より、子どもの困りごとと向き合い続ける精神的な負担が大きかった。
ただし私は、それでもABAをやってよかったと思っています。なぜそう思うのか、実際の体験を書きます。
「個性」と言われるたびに、私は心の中で叫んでいた
「個性だと思って」
そう言われるたびに、は?と思っていた。
これは、そういう子を懸命に育てている人にしか、わからない感覚だと思う。
賑わった公園なんて行けない。小さな子がいる場所も、正直しんどい。世間の目が痛い。社会からはじき出されているような、孤独な感覚。
幼稚園の先生に書いてもらった、役所への提出書類がある。
目を通した瞬間、息が止まった。
できないことだらけだった。日常生活を送れない。座れない。指示がまったく通らない。
一行一行読むたびに、胸が締め付けられた。「そうか、こんなにできないのか」
正直に言う。がっかりした。そのがっかりを、誰にも言えなかった。
ABAを始めたのは、そんな暗闇の中だった。
① 最初に感じたデメリットは「孤独」だった
事業所に通えるのは週に数回。残りの時間は、すべて家庭療育です。
本やDVDを買い込んで、見ながら手順を真似する。
息子が3歳になる前、つみきの会のテキストを読みながら進めていましたが、「この課題はどう教えたらいいんだろう」「なぜ進まないんだろう」と悩むことが増えてきました。
そんな時に支えになったのが、『イラストでわかる ABA実践マニュアル』と『家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30』でした。イラスト付きで分かりやすく、曖昧だった部分が少しずつ理解できるようになり、セラピーの質も上がったように思います。
▶ 家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30(Amazon)
それでも、いつも頭の中には同じ疑問がありました。
「このやり方、本当に合ってるのかな」
正解が分からないまま、毎日子どもと向き合う。できない課題が続くと、こっちもどんどん焦ってくる。
「なんで、こんなこともできないの」
そう言ってしまったあと、いつも自己嫌悪でいっぱいになりました。
セラピストさんに来てもらうサービスも知っていました。でも料金が高くて、数回しか頼めませんでした。回数が少ないと子どもも慣れず、セラピストさんが帰ったあとには、できていたことも崩れていく。
セラピーをしている時間は、兄弟に我慢をさせてしまうこともありました。
ABAは、子どものための療育のはずなのに、気づけば私一人で、何かと戦っているような感覚でした。
② 癇癪は、1時間以上がザラだった
癇癪は、数分では終わらなかった。
1時間以上、床で泣き続ける。叫び続ける。それがザラだった。
そして正直に言うと、わが家ではABAを始めてから一時的に癇癪が増えた。
今まで息子は、自分のやりたいように生きてきた。でもABAを始めると、椅子に座る練習をする。指示を聞く練習をする。待つ練習をする。息子からしたら、急に世界のルールが変わったようなものだったと思う。
「ABAを始めたのに悪化した」——そう感じて不安になったこともある。
でも少しずつ、「指示に従うと楽しいことが起きる」「頑張ると好きなものがもらえる」という仕組みを理解できるようになると、癇癪は少しずつ減っていった。
一度、近所から児童相談所に通報されかけたことがある。「虐待じゃないか」と思われたのだ。
私は何もしていない。ただ、息子の癇癪が終わるのを待っていただけだ。でも、外から見たら——そう見えたのかもしれない。
あの孤独は、経験した人にしかわからないと思う。
③ 般化と家庭での再現——「私のやり方が悪いのかな」
うちにはABAの専門の先生はいない。だから私は書籍を読み、独学で息子に教えてきた。
「座って」が「座りなさい」になると、固まる。「やってみて」が「やろうか」になると、止まる。これが般化(※学んだことを別の場面・言い方でも使えるようにすること)の難しさだ。
だから私は、同じことをいろんな言い回しでやり続けた。日常のすべてが「再現の場」だった。それを一人でやり続けた5年間は、じわじわと疲弊させるものだった。
一番苦しかったのは、「他の子と比べてしまう時」でした。
数ヶ月前の息子と比べれば、確実に成長している。それだけを見ていればよかったのに、つい同じ年齢の、定型発達の子と比べてしまう。
「私のやり方が、悪いのかな」
誰かに話したくて、家族に相談したこともあります。でも、私の親は認めてくれませんでした。
「そんなの大丈夫よ。障害じゃない。ただゆっくりなだけ」
励ましてくれているのは分かっていました。でも、その言葉は、私を余計に孤独にしました。悩み自体を「ないもの」にされてしまう。
それから、私は両親と少し距離を取るようになりました。誰かの感情に振り回されずに、私は私のペースでABAを追求できるようになりました。月日が経って、両親も少しずつ理解してくれるようになりました。それもまた、時間が必要なことだったんだと、今は思います。
④ 睡眠・排便・多動——ABAでは届かなかった部分
睡眠、排便、多動。これらに関しては、正直に言う。
ABAで小さな変化はあった。でも、まだまだ改善できていない。特に多動は、今もある。
夜中まで寝つかない。夜中に起きて、走り回る。ABA的な働きかけをいろいろ試しても、これはどうにもならなかった。
排便も、そうでした。毎日のように下痢や軟便が続いて、きれいなバナナ状のうんちを見たことがありませんでした。
他のアプローチ(腸活・幹細胞治療)を試し始めたのは、そういう気持ちもあったからだ。
⑤ 費用の負担は、想像以上だった
ABA療育は、決して安くない。
地域や事業所によって差はあるが、わが家も長年続ける中で費用面の負担を何度も感じた。
「このお金で本当に伸びるのだろうか」そう悩んだこともある。書籍代、教材代、研修費なども含めると、わが家にとって決して小さな金額ではありませんでした。
特性からくる予想外の出費も少なくありませんでした。壁の落書き、スーパーで触って落としたもの、お店で割ってしまった瓶——こうした出費も、じわじわと積み重なった。
結果的に私は続けてよかったと思っている。でも、家計への影響はABAのデメリットの一つだと、正直に書いておきたい。
それでも、確かに伸びたこと
ここからが本当に書きたいことだ。
人との関わりが、変わってきた
ABAを始める前の息子は、人よりも物への関心が強く、自分の世界の中で生きているように感じていました。
呼んでも振り返らない。目が合わない。言葉もなかなか届かない。
だからこそ今、私の言葉に反応し、私の存在を意識してくれる姿を見ると、大きな成長を感じます。
「学ぶはまねぶ」——マネが上手くなった
ABAで最も実感したのは、模倣力の伸びだ。「学ぶ」という言葉の語源は「まねぶ」だという。これは息子を育てて、初めて本当の意味で分かった。マネができるようになってから、彼の世界は確実に広がった。
彼の世界に、私がいること
そして、これが何より嬉しかった。
彼の世界に、私がいる。それだけで、5年間やってきてよかったと思える。
ABAだけでは届かなかったもの
ABAを続けて、確実に変化はありました。それでも、心のどこかで、こう思っている自分がいました。
「もっと、言葉が増えてほしい」「もっと、人とのやり取りが増えてほしい」
そして私は、幹細胞治療という選択肢を知ります。500万円という金額。迷いも、葛藤もありました。
▶ 自閉症の幹細胞治療を受けた理由|500万円の決断と後悔しないために考えたこと
▶ 言葉と社会性が伸びてほしかった|幹細胞治療10か月後、最近の記録
ABAと幹細胞治療。どちらか一方ではなく、両方やってきたからこそ、今があると思っています。
結論:ABA療育のデメリットを知った上で始めればいい
孤独。癇癪が増えた時期。般化の難しさ。ABAだけでは届かなかった部分。費用。
それでも、私は今でもABAを否定しません。息子は、ABAでたくさんのことを学びました。
ただ、ABAを「万能」だとも思っていません。
大切なのは、過度な期待をしないこと。そして、子どもの小さな変化を、見逃さないこと。
「ABA療育 デメリット」と検索して、この記事に辿り着いた方へ。
デメリットを知った上で始めても、遅くありません。むしろ、知っているからこそ、苦しい時期を乗り越えやすくなるはずです。
完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは今日1日。そして、目の前の小さな変化を見つけてあげてください。
この記事が、誰かの「今夜の検索」の答えになれば嬉しいです。
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※本記事は個人の体験に基づくものです。ABAの効果や適応については、専門医・療育機関にご相談ください。
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