「怪しいと思う。500万は高すぎる。」
夫からそう言われたとき、わたしは正直、言葉が出なかった。
否定したい気持ちと、「そうだよね」と思う気持ちが、同時にあったから。
この記事では、自閉症の幹細胞治療を受ける前に夫婦でどれだけ揉めたか、夫が何に疑問を持っていたか、そして何が決断のきっかけになったかを、正直に書きます。
結果的に、夫は治療に賛成しました。
「やりたいけど、家族に反対されている」という方に読んでもらえたら嬉しいです。
夫婦の喧嘩の先で、私が静かに選んだ本当の理由を別の記事で書きました。
「ママって呼ばれたい」── ただ、それだけだったんだと思います。
夫が反対した理由、そのまま書きます
わたしが幹細胞治療を調べ始めてすぐ、夫に話しました。そこから言われた言葉が、今でも記憶に残っています。
「怪しくない?」
最初の反応はこれでした。「幹細胞」という言葉自体、聞き慣れない。自閉症の子に使うというのも、聞いたことがない。疑うのは当然だと思います。
「500万は高すぎる」
これも正直な反応でした。うちはそれほど貯金に余裕があったわけじゃない。500万円は、家族の生活を変えるレベルの金額です。
「それで治った人はいるの?」
データがほしい、という気持ち。当然です。わたしも同じことを思って調べていました。
「治るなら、なぜ同じ特性の子がやっていない人が多いの?」
これは鋭い指摘でした。本当に効くなら、もっと広がっているはずじゃないか、と。
「自分の脊髄から取った細胞で、なぜ治るの?」
仕組みへの疑問。幹細胞がどう働くのか、わたし自身もうまく説明できなかった。
正直に言うと、わたしも半信半疑だった
夫の言葉に反論できなかったのは、自分の中にも同じ疑問があったからです。
「怪しいかも」と思いながら調べていた。「高い」と感じていた。「本当に効くの?」と不安だった。
でも、それでも調べ続けたのは、息子の状態が忘れられなかったから。
一度しゃべっていたのに、急に言葉が消えた。あの退行が、ずっと頭から離れなかった。「今しかない」という感覚が、どこかにずっとあった。
初回診察で、何かが変わった
転機は、夫も一緒に初回のZoom診察に参加してくれたことです。
医師が息子を診て、年齢や特性をひとつひとつ確認していきました。そして言われたのが、
「お子さんは、幹細胞治療の効果が出やすいボリューム層に入っています」
今のうちに治療を受ければ、効果が期待しやすい年齢・特性であると、医師が直接言葉にしてくれた。
さらに、「6歳まで、が一つの目安です」という言葉もありました。
この2つが、夫の表情を変えました。数字や理屈よりも、「今のこの子には、時間がある」という事実が、夫に刺さったんだと思います。
帰り道に夫が言ったこと
診察を終えて帰る道中、夫がぽつりと言いました。
「……やってみるか」
それだけでした。長い説明も、条件もなく。
「怪しい」「高い」と言っていた夫が、自分で結論を出した。たぶん夫なりに、あのZoom越しに何かを感じたんだと思います。
治療後に夫が気づいたこと
治療後、夫から言われた言葉があります。
「なんか、人懐っこくなったよな」
以前は知らない人を怖がることが多かった息子が、少しずつ人に近づけるようになっていた。夫がそれに気づいて、自分から言ってきた。
恐怖心が減ったことも、夫は感じていたようです。
劇的な変化、ではありません。でも「確かに去年と違う」という積み重ねが、確かにある。
まとめ:反対していた夫が変わった理由
振り返ると、夫が変わったのは「説得されたから」じゃなかったと思います。
- 一緒にZoomに入って、医師の言葉を直接聞いた
- 「ボリューム層」「6歳まで」という言葉で、今しかないと感じた
- 治療後の変化を、自分の目で見た
この3つが揃ったことで、夫の中で何かが動きました。
家族に反対されている方へ。
わたしも同じ状況でした。「怪しい」「高い」「意味あるの?」と言われた。
でも、一緒に診察に行くことが、一番の転機でした。
説得しようとするより、一緒に聞きに行く。それだけで、かなり変わるかもしれません。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。


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