自閉症のサインに気づいたきっかけや、折れ線型自閉症(退行型)の初期症状について、実体験をもとに解説します。
自閉症のサインに気づいたのは、突然だった。
というより、最初は「気づいていなかった」。
少しずつ、少しずつ、ソラが変わっていった。
それに気づいたとき——「あれ?」じゃなくて「消えていく」という感覚だった。
こんな不安がある方へ
- 「一度できていたことができなくなった」
- 「呼んでも振り向かなくなった」
- 「言葉が減ってきた気がする」
- 「なんとなく前と違う」
ひとつでも当てはまる方は、この記事が参考になるかもしれません。
ソラは、一度ちゃんと話せていた
折れ線型自閉症は、「退行」する自閉症だ。
一度は発達していたものが、ある時期から失われていく。
ソラもそうだった。
言葉があった。コミュニケーションがあった。笑顔があった。
「ママ」と呼んでくれていた。
それが——消えた。
「あれ?」と思い始めた頃のこと
1歳を過ぎた頃から、なんとなく違和感があった。
うまく言葉にできないけれど、「なんか違う」という感じ。
でも最初は「個人差だろう」と思っていた。
最初に気になったのは、「うん」と「いいえ」が逆になったこと。
「ご飯食べる?」「うん」——でも首を横に振る。
「行く?」「いいえ」——でも立ち上がる。
「ん?」と思いながら、まだそのときは深刻に考えていなかった。
次々と、消えていった
そこから先は、静かに、でも確実に変わっていった。
「こっちきて」と言っても、来なくなった。
名前を呼んでも、振り向かなくなった。
以前は「ソラ!」と呼べば振り返っていたのに。
「ママ」と呼んでくれなくなった。
コミュニケーションのための言葉が、一つずつ消えていった。
一番怖かった瞬間
今でも忘れられない場面がある。
抱っこしたとき——だらんとした。
以前は「抱っこ!」と両手を伸ばして、しがみついてきた。
でもそのとき、腕に力が入っていなかった。
抱きつき方を、忘れてしまったようだった。
私の腕の中にいるのに、どこか遠いところにいるようだった。
「透明人間になった」と思った日
あの感覚は、今も胸に残っている。
ソラが私の方を向いている。でも、私を見ていない。
ママが透明人間になったかのように、その向こう側を見ていた。
目が合っても、すっと逸れる。
呼んでも届かない。
触れても、反応がない。
「この子の世界から、私がいなくなってしまったのかな」
そう思った瞬間、涙が止まらなかった。
遊び方も、変わった
それまで一緒にやっていた遊びのやり方を、ソラは忘れていった。
キッチンセットで「どうぞ」「ありがとう」とやり取りしていた遊びが、消えた。
おもちゃの食材を、ただ並べるだけ。または口に入れるだけ。
以前はそこに「関係」があった。
でもある日から、「物」だけになった。
鳩を追いかけた日のこと
公園で、鳩を見つけた。
ソラは走った。鳩が飛び立つまで、ずっと追いかけ続けた。
止まらなかった。声をかけても、届かなかった。
「呼ばれても来ない子」になっていた。
あのとき私は、何もできずにその後ろ姿を見ていた。
「退行」だと気づくまで
当時の私は、「自閉症」という言葉はまだ頭になかった。
「個人差」「成長のペース」——そう思おうとしていた。
でも変化は止まらなかった。
診断を受けるまでの時間は、とても長く感じた。
「折れ線型自閉症」という言葉を知ったのは、診断を受けてからだった。
一度発達したものが失われていく。それがこの子の自閉症だった。
同じ「あれ?」を感じているあなたへ
今、子どもの変化に気づいて、不安になっているあなたへ。
あの頃の私も、そうだった。
「気のせいかな」「様子を見た方がいいかな」と悩みながら、でも目をそらすことができなかった。
早めに専門家に相談することを、今は心からすすめます。
「折れ線型自閉症とは何か」については、別の記事で詳しくまとめています。現在準備中ですが、完成次第リンクを追加します。
▶ 睡眠が変わった記録はこちら → 自閉症の睡眠障害が改善した記録|朝まで眠れなかった息子が変わった日
▶ なぜ幹細胞治療を選んだのかはこちら → 自閉症の幹細胞治療を受けた理由|500万円の決断と後悔しないために考えたこと
▶ このブログについて → 水色デイズについて
▶ 「1歳半で昼寝しないのは普通?それとも自閉症のサイン?」と感じた方へ → 1歳半で昼寝しないのは自閉症?よくあるサインと見分け方
同じような悩みがある方は、こちらも参考にしてください。
▶ 1歳半で昼寝しないのは普通?それとも自閉症のサイン?まとめはこちら
▶ 自閉症の初期サインはいつ気づく?違和感から診断までの体験談はこちら
※本記事は個人の体験に基づくものです。気になる症状があれば、必ず専門医にご相談ください。
