自閉症のトイトレがうまくいかない理由を知りたい方に向けて、実際に失敗した原因と改善のヒントをまとめています。
自閉症の子どものトイトレ、うまくいかなくて当然だった。
「なんでできないんだろう」
「もう無理かもしれない」
私もそう思っていた。
でも今思えば——失敗していたのは子どもじゃなかった。やり方だった。
この記事は、トイトレで私がやってしまった失敗6つと、なぜうまくいかなかったのかの記録です。
うちの子のトイトレ、最初はこんな感じだった
息子のソラは、折れ線型自閉症(退行性自閉症)と診断されています。
言葉はなし。「トイレに座って」という指示も最初は全く通らなかった。
そんな状態でトイトレを始めた。
何度も挫折した。何度も諦めた。
でも最終的に、1ヶ月で自立できた。
あの失敗期間があったから、「何がダメだったか」がよくわかる。
自閉症のトイトレがうまくいかないのはなぜ?
自閉症の子どもは、言葉の理解や行動の切り替えが難しいことがあり、一般的なトイトレ方法ではうまくいかないケースも多いです。
「やる気がないから」でも「わかってないから」でもない。やり方が合っていないだけのことがほとんどです。
やってしまった失敗6選
失敗① 無理やり座らせようとした
「トイレに連れていけばいい」と思っていた。
でも連れていくたびに、ソラは泣いた。暴れた。逃げた。
「なんで座ってくれないの!」と思いながら、毎回格闘していた。
今思えば当然だ。「座る」という行動がそもそもできていなかった。
トイレの便座という「知らない場所」に「急に座れ」と言われても、怖いだけ。
失敗② オムツとパンツを行き来した
疲れてくると、オムツに戻した。
「今日は疲れたから」「外出があるから」「失敗されると片付けが大変だから」
そのたびにオムツに戻っていた。
これが一番長引かせた原因だった。
子どもは混乱する。「オムツでいいとき」と「パンツのとき」の区別がつかない。だから覚えない。
中途半端が一番ダメだと気づいたのは、だいぶ後だった。
失敗③ 怒ってしまった
失敗が続くと、声を荒げてしまうことがあった。
「またやったの!?」
言ってしまってから、後悔した。
でも感情的になるのは仕方なかった。連続して失敗され、床を拭いて、着替えさせて、また失敗されて——。
ただ、怒ることでソラの様子が変わった。
怒られた→トイレが嫌なものになる→ますます嫌がる。
負のループにはまっていた。
失敗④ タイミングがバラバラだった
「気が向いたときに連れていく」をやっていた。
忙しければ後回し。外出中はスキップ。
当然、習慣にならない。
トイレは「習慣」じゃないと機能しない。
時間を決めて、毎回同じ流れで連れていく——それをやっていなかった。
失敗⑤ うんちを壁や布団に塗りつけた
ある日、寝室に入ったら——異臭がした。
見ると、壁に。布団に。
うんちが塗りつけられていた。
言葉が出なかった。
自閉症の子どもの「感覚探求」として起きることがある、と後から知った。うんちの感触が気になって触ってしまう。悪意はゼロ。でもそのときはそんなことわかるはずもなかった。
怒りが込み上げた。声が出た。
あの瞬間のことは、今でも忘れられない。
片付けながら、「何がしたかったんだろう」「私の何かが間違ってるのか」と頭をぐるぐるしていた。
答えは出なかった。ただ途方に暮れた。
失敗⑥ 癇癪になって、親の心が折れた
一番きつかったのはこれだった。
トイレに連れていこうとすると、ソラが癇癪を起こした。
泣き叫ぶ。床に転がる。収拾がつかなくなる。
「こんなに嫌がるなら、やらない方がいいんじゃないか」
そう思って、トイトレ自体を数週間やめた。
諦めた、という方が正しい。
親の心が折れた瞬間だった。
なぜうまくいかなかったのか|気づいたこと
失敗を振り返ってわかったことがある。
「できるようになるのを待っていた」のが間違いだった。
トイトレは「自然にできるようになるもの」じゃない。
特に言葉がなく、指示が通りにくい子には、「できる環境を作る」アプローチが必要だった。
できないのは子どものせいじゃない。やり方が合っていなかっただけ。
転換点|ABAの考え方を取り入れてから変わった
諦めていたトイトレを再開したのは、ABAの考え方を知ってからだった。
やり方を変えた。
まず「座る」だけを徹底的に練習した。トイレじゃなくていい。どこでもいいから「座って」と言ったら座れるようにした。
座れたら、思いっきり褒めた。
それだけから始めた。
結果、1ヶ月で自立できた。
具体的な方法と手順はこちらに書いています。
▶ 自閉症の子どものトイトレはできる?ABAで1ヶ月で完了した方法と全手順【失敗→成功の実録】
失敗した自分を責めなくていい
怒ってしまったこと。
諦めてしまったこと。
オムツに戻してしまったこと。
部屋の惨状を見て、途方に暮れたこと。
全部、普通のことだと思う。
やり方を知らなかっただけ。 知れば、変わる。
「自閉症だからトイトレは無理」じゃない。
「自閉症の子に合ったやり方」があるだけ。
それを知ったとき、前に進めた。
あなたもきっと、同じだと思います。
▶ 成功した具体的な方法はこちら → 自閉症の子どものトイトレはできる?ABAで1ヶ月で完了した方法と全手順
▶ 腸が整ってから行動が変わった話はこちら → 自閉症の子どもは腸で変わる?腸内環境改善後に起きた行動変化の記録
※あくまで個人の体験です。お子さんの状態によって合う方法は異なります。専門家への相談も合わせてご検討ください。
